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シッチよ永遠に・・・。

マルコ・シモンチェリが23日のマレーシアで開催されていた、 
MOTOGP(バイクの世界選手権)で亡くなった・・・。 

今日のレースは荒れ模様だった。 
MOTO2クラスでは、ライダーの転倒によるレース中断があった。 
ホルヘ・ロレンツォとベン・スピーズの欠場もあり嫌な予感はしていた。 
漠然とした靄のような不安とでも形容したらいいのだろうか? 

MOTOGPは世界最高峰の2輪のレースだ。 
4ストローク800ccエンジンのマシンはストレートで300kmを超える速度をマシンに与える。 
メーカーが市販せず、MOTOGPの為だけに開発するマシンは最先端技術の結晶だ。 
それに跨がりレースする世界中から選ばれた十数名のライダーは、 
間違いなく最高の乗り手揃いだ。 
オフィシャルも、サーキットの安全性も高い。 
例え転倒しても、死亡のリスクは公道で事故を起こすより少ない。 
怪我はあっても死亡事故は少ないのだ。 

しかし、そんな確率論など無視して事故は起こる。 

マレーシアGPは、いきなりホンダの快走から始まった。 
1−3位はレプソル勢、そのすぐ後ろで同じくホンダのシモンチェリ、 
スズキのバウティスタが4位争いをしていた。 
2周目、それはやってきた。 
11コーナーを旋回中のRC212が、インからアウトにはらんでいった。 
シッチ(シモンチェリの愛称)はインをブロックするかのようなラインで走っていた。 
言うまでもなく、後ろのバウティスタにパスされないようにだ。 
マシンはインのラインぎりぎりを突き過ぎていた。 
RC212のタイヤのグリップの限界を超え、 
ゼブラゾーン付近でマシンはバランスを崩し、 
ライダーの半身がイン側に投げ出された。 
ライダーはマシンを立て直そうとマシンにしがみついた。 
これがいけなかった。 

旋回中のマシンは、一時はアウトにはらみ、 
バウティスタは空いたインからシモンチェリをパスした。 
しかし、ライダーという重量がかかっていたので、 
再びマシンはイン側に戻ってきてしまった。 
その後方のテック3ヤマハのコーリン・エドワーズと、 
ドゥカティのバレンティーノ・ロッシの走行ラインの前に、 
シッチのホンダが飛び出してきたのだ。 
コーリン・エドワーズは避けきれず、 
半身が落ち込んだままのシッチとクラッシュした。 
マシンはグラベルに吹き飛ばされ、後方のロッシのドゥカテイも巻き込まれた。 
シッチはコース上からピクリとも動かない。 
オフィシャルがシッチのメットを拾ってきたときに、 
俺は事態の重さを理解した。 
通常のクラッシュでは、ヘルメットは脱げない。 
ライダーが投げ出されても、メットが脱げることはありえない。 
考えられることは一つしかない。 
半身が露出したままのシモンチェリに、テック3のマシンが衝突したのだ。 
高速コーナーなので車速は間違いなく160kmを超えている。 
いかに、MOTOGPのマシンが軽量でもライダーを合わせると200kgを超えるのだ。 
運動エネルギーは、相当なものになるだろう。 
コーリン・エドワーズは、怪我のショックより、 
人を撥ねたショックで動けなかったように見えた。 
すぐにレッドフラッグ(走行中止の旗)が振られた。 
オフィシャルが駆け寄り、救急車がメディカルセンターへ、 
動かなくなったシモンチェリの体を搬送して行く。 
ピットに帰ってきたライダーは、難しい顔をしていた。 
俺は思った、ひょっとして・・・と。 
悪夢のように50分は過ぎた。 
レースは中止した。 
観客はその裁定に怒っていたが、俺は当然だと思った。 
こんな気分で誰がレースを続けられるのだろうか。 

シッチはアグレッシブな男だ。 
今シーズンからワークスマシンを与えられ、 
予選でフロントロー(一番前の列)を確保することしばしば、 
将来はホンダのエースになるかもしれないポテンシャルを持っていた。 
しかしながら、その走りは荒削りで、 
決勝において転倒、リタイヤすることも多かった。 

俺は彼のライディングに魅了されていた。 
おとなしくまとめるだけの走りをせず、 
ひたすら速さを求める姿勢が胸を熱くさせてくれていた。 
マレーシアGPのグリッドでは、 
新しいホームページのフリップを持って子供のようにはしゃいでいた。 

レースの主催者が、ホンダのチーム関係者に話を始めた。 
それを聞いていたライダーの表情は暗かった。 
チームメイトの青山が俯いた瞬間に、ああシモンチェリは死んだんだなと思った。 

日本時間の16時頃、マルコ・シモンチェリは帰らぬ人となった。 
まだ24歳だった。 

俺は、この日を忘れることはないだろう。 
シモンチェリの熱い走りと共に・・・。 


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  • 2018.03.14 Wednesday
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  • 02:59
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